ChatGPTで授業スライド作りはどう変わるか
正直に言うと、少し前までの私は、ChatGPTをうまく使いこなせていませんでした。「なんとなく質問して、なんとなく答えが返ってくる」くらいの使い方で、「これなら自分で調べるのと変わらないかも」と思っていたんです。
その印象が変わったきっかけが、授業スライド作りとの組み合わせでした。私はオンラインスクールで小学生向けに金融やITの授業をしているのですが、スライド作りは「どう説明すれば子どもに伝わるか」を考えながら構成を練り、文章を書き、図を考え…と、地味に手間のかかる作業です。
これをChatGPTに手伝ってもらうようにしたら、準備の負担がぐっと軽くなり、たたき台を作りやすくなりました。この記事では、授業スライド作りに絞って、実際に使っているプロンプトと、つまずきやすい点を体験ベースで紹介します。授業準備全般でのAI活用は、別記事「ChatGPTで授業準備が変わった具体例3つ」にまとめています。
スライド作りの実際の手順
① 授業の「設計図(構成)」を作ってもらう
最初にやるのは、授業全体の構成をお願いすることです。たとえば、こんなふうに頼みます。
「小学3〜4年生向けに『お金ってなんで大事なの?』という授業をします。30分の授業で使うスライドの構成を考えてください。子どもが飽きないように、クイズや身近な例を入れてほしいです。」
すると、次のような構成を提案してくれます。
- 導入:「もし世界にお金がなかったら?」という問いかけ
- クイズ:昔の人はどうやって買い物してた?(物々交換の話)
- 解説:お金が生まれた理由をわかりやすく説明
- 身近な例:自分のお小遣いと結びつけて考える
- まとめ:今日学んだことを3行で振り返り
そのまま使うわけではありませんが、ゼロから考えるより、たたき台があるだけで取りかかりやすくなります。
② 各スライドの文章を作ってもらう
構成ができたら、次は中身の文章です。スライド1枚ずつ、こんなふうにお願いします。
「上の構成の2枚目、『昔の人はどうやって買い物してた?』のスライドに入れる説明文を書いてください。小学3年生でもわかる言葉で、2〜3文でまとめてください。」
返ってきたのは、こんな文章です。
「昔の人はお金を使わずに、『物と物を交換』していました。たとえば、魚を持っている人とお米を持っている人が、お互いに『交換しよう』と話し合っていたんです。でも、これってちょっと不便じゃないですか?」
言い回しを少し直すだけで、そのまま使えるレベルでした。1枚ずつ対話しながら整えていくと、子どもに合った言葉に寄せやすくなります。
③ 図やワークのたたき台も同じ要領で
スライドに入れる図のアイデアや、配布プリント・ワークの問い案も、同じように「こういう場面で使う図の案を出して」と頼めます。完成品ではなく、あくまで考えるきっかけとして使うと、作業のスタートが早くなります。
スライド作りでつまずきやすい点
丸投げしすぎる
最初、「小学生向けの授業スライドを作って」とだけ送ったことがありました。返ってきたのは、大人向けのかたい内容。「流動性」「経済活動」など、小学生には難しい言葉が並んでいました。
ChatGPTは、詳しく条件を伝えるほど精度が上がります。学年・時間・テーマ・雰囲気をセットで伝えるのが大事だと感じています。
内容を確認せずに使う
「AIが作ったものだから正しいはず」と思い込み、ほぼ確認せずにスライドへ貼っていた時期もありました。ですが、AIの出した内容をそのまま使うと、古い情報や授業に合わない内容が混ざることがあります。
とくに数字・歴史・制度など事実が絡む部分は、必ず自分で確認するようにしています。最終的に「これが子どもに伝わるか」を判断するのは、やはり人間の側の役割です。
今日から試す3ステップ
- 授業(または発表・説明)の概要を入力する
「〇〇向けに、△△について□分で説明します。スライドの構成を提案して」 - 出てきた構成のうち、気になる部分だけ直してもらう
「3枚目はもっと簡単にして」「クイズを増やして」など、気軽に言い直してOK - 気に入った構成をもとに、各スライドの文章を1枚ずつ作ってもらう
一気にやろうとせず、1枚ずつ対話するのがコツ
まとめ:ChatGPTは「一緒に作る」相手
使ってみて感じるのは、「ChatGPTが授業を作ってくれる」のではなく、「ChatGPTと一緒に授業を作る」という感覚が近いということです。構成を考える、言葉を選ぶ、「どこから手をつけよう」と悩む——その入り口の負担を軽くしてくれます。
- 学年・時間・テーマをセットで伝えると、使いやすいたたき台が出る
- 数字や事実が入る部分は、必ず自分で確認する
- 「一緒に作る」感覚で、1枚ずつ対話しながら進める
ChatGPT以外のAIツールが気になる方は、「日常で使えるAIツール5選」も参考にしてみてください。



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