はじめに|「なんかおかしい」と感じている先生へ
こんにちは、元小学校教員のだにえるです。
- 「だにえるさんはどうして教員をやめたの?」
- 「休職するまで、どんなことを考えていたの?」
ブログを読んでくださる方からよく聞かれる質問です。今回は、私がうつ病になり休職を決意するまでの過程を、時系列で書き残します。同じように「なんか調子がおかしいかも」と感じている現役教員の方に、少しでも届けばと願っています。
この記事でわかること
- うつ病になる前に現れた「最初の異変」
- 症状が一気に悪化した「Xデー」の出来事
- 心療内科が取れずに精神科を受診した流れ
- 管理職への連絡と「決意」までの心の動き
※本記事は医療情報ではなく、ひとりの元教員の体験談です。似た症状のある方は、早めに専門医にご相談ください。
文部科学省「令和6年度公立学校教職員の人事行政状況調査」(2025年12月公表)によると、精神疾患による病気休職者は7,087人で、過去最多水準が続いています。決して、あなただけの問題ではありません。
こんにちは。うそまるだよ。だにえるの体験、いっしょに聞いていこう。
最初の異変|異動して2か月目、夜中に目が覚める
結論から言うと、最初のサインは「夜中に目が覚める」ことでした。
新しい学校に異動して2か月。研究熱心な学校だったこともあり、平日は朝7時から夜9時まで、休日も仕事と勉強に費やす生活でした。そんな中、ゴールデンウィーク明けから、なぜか夜中に目が覚めるようになりました。
身体は疲れているのに、意志に反して目が覚める。眠ってもまたすぐに朝が来る。当時はそれを「ただの疲れ」と片付けていました。
大きなストレス|行きたくない飲み会の「強制二次会」
強制二次会って、いまもあるんだ……。
異変から1か月ほど経った頃、行事の打ち上げがありました。飲み会が苦手な私は本当は行きたくなかったのですが、若手はほぼ強制参加。一次会で苦手なお酒を飲まされ、帰ろうとしたところに耳に入ってきたのが──
「若手は全員、二次会強制参加です」
本当に最悪でした。行きたくない自分と、流されてしまう自分。頭の中で二人の自分が罵り合っていました。いま思えば、この日から何かが壊れ始めていたのだと思います。
おかしな自分|事故を願い、子どもを可愛いと思えなくなる
朝の通勤中に「事故に遭いたい」と祈る
翌週から、朝の出勤中に毎日こう考えるようになりました。
- 「このまま事故に遭って入院しないかな」
- 「誰かケガさせてくれないかな」
- 「急な天災で動けなくならないかな」
仕事が嫌でこういう想像をすることは誰にでもあるかもしれません。でも、毎日必ず、しかも「そうなってほしい」と祈るようになったら、それは明確に危険なサインです。
子どもを可愛いと思えない、叱ることが増える
- 子どもたちのことを一切かわいいと思えない
- 授業はうまくいかず、叱ることが増える
- 叱る自分に自己嫌悪を抱く
- 土日も休めない
サポートの先生から「よく耐えられるね」と慰められる始末。心が静かに、確実に、死んでいくような感覚でした。
Xデー|子どもの話に一切笑えなくなった日
感情がなくなる感覚って、どんな感じだったんだろう……。
その日も、いつも通り出勤していた──つもりでした。
- 子どもに感情のままに叱る
- 次の瞬間には「もうどうでもいい」と無視
- 廊下で先生たちが話している姿を見て「自分の悪口では」と恐怖が湧く
気づいたときには、子どもの話に一切笑えなくなっていました。
感情がなくなっていました。
「あ、これ、だめなやつだ」──そう思いながらも、その日は教室で作業をしているふりをして同僚を避け、夜10時に帰宅。スマホで症状を検索すると、出てきた言葉は「うつ病」でした。
「休む」と決心するまでの葛藤
まず「体調不良」と伝えて1日休む
翌朝、ようやく休む決心がつきました。「精神的に……」と言うのはためらわれ、まずは体調不良として校長に連絡。胃腸風邪のようなものだと受け取ってもらえ、ひとまず安心しました。
でも、休めるのは1日だけ──病院に行こうと決意
翌日からまた学校に行く現実を考えると、気持ちはさらに沈みました。3時間悩んだ末、病院に相談しようと決めました。
心療内科が取れず、精神科を受診
心療内科は予約が取れず、何件か断られたあと、総合病院の精神科を受診できました。問診と検査を受け、医師から告げられたのはこの言葉です。
「頑張りすぎて、心が疲れてエネルギーがなくなっているね」
夜眠れない、夜中に目が覚める、過食──これらすべてが「心の疲れ」のサインで、負のループに入っているとのことでした。診断は「うつ症状」、3か月程度の休養が望ましい、と。
決心と連絡|4時間悩んで教頭に電話
決心するまでの時間って、本当に苦しいよね。
受診後、気づいたら隣県まで車を走らせていました。夕方、道の駅でぼんやりしている時に学校から着信。電話に出る勇気がなく、ただ着信音が止むのを待っていました。
選択肢は2つ。
- 診断を正直に伝える
- 黙って今までどおり続ける
気づけば4時間。「他の人に迷惑をかけてしまう」という思いが最後まで邪魔をして、夜11時まで誰にも連絡できませんでした。
意を決して教頭に連絡すると、「校長に伝えるから、明日からは休んで、お大事にしてくれ」と返ってきて、ようやく一つ荷が下りました。直後、校長から──
「明日、家に行って、直接話を聞かせてくれないか」
その夜も、眠ることはできませんでした。続きは別記事にまとめています。
まとめ|自分を守れるのは、自分だけ
「休む」って、逃げじゃない。自分を守る大事な選択だね。
地方公務員には、療養のための病気休暇(一般的に最大90日)と、その後の病気休職制度(地方公務員法第28条に基づく分限休職、最長3年が一般的)が整備されています。制度は、使うために存在します。
正直、いまでも選んだ道が正解かはわかりません。それでも私が心に掲げているのはこの言葉です。
自分を守れるのは、自分だけ
似た症状のある方は、どうか一人で抱え込まず、早めに専門医に相談してください。休むことは「逃げ」ではなく、自分を守る大切な行動です。
続きは休職中の過ごし方①|校長が家に来た話へ。あわせて教員におすすめの転職先3選も、選択肢として読んでみてください。
以上、だにえるでした。



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